MENU

『マッサン』第9週「虎穴に入らずんば虎子を得ず」ネタバレあらすじ感想

『マッサン』週別あらすじ・ネタバレ

← 第8週「絵に描いた餅」 | 📺 全話まとめ | 第10週「灯台下暗し」→

目次

『マッサン』第9週のあらすじ(俯瞰)

第9週「虎穴に入らずんば虎子を得ず」は、第49回から第54回までの6話で、政春が鴨居商店に飛び込むまでの攻防を描く週です。再起を誓って大阪に戻った政春は、ウイスキー商人・鴨居欣次郎のもとへ職を求めに行きます。ところが鴨居が見せたのは、ウイスキーに炭酸水を混ぜた新商品「ウャッキー」でした。「ウイスキーをばかにしている」と憤る政春に、鴨居は意に介しません。エリーは鴨居からの通訳を引き受け、スコットランドの貿易商と顔を合わせますが、「日本人にウイスキーは作れない」という言葉に夫婦そろって悔しさをにじませます。それでもエリーは料亭の席を整え、政春と鴨居を引き合わせます。一度は大ゲンカで物別れになった二人ですが、鴨居が秘密基地で語ったウイスキーへの本気が政春の心を動かし、政春は鴨居商店への就職を決意。週の終わりに広島の実家へ報告へ向かいます。職人と商人という相反する二人が、衝突を経て同じ夢へ手を結ぶまでを描く本作の大きな節目であり、日本のウイスキー作りが本格的に動き出す起点となる一週です。タイトル通り、危険な虎穴に飛び込む覚悟が問われた六日間でした。

第49回(11月24日・月)政春が「ウャッキー」に激怒して鴨居商店を飛び出す

第49回は、再びウイスキー作りを志した政春が、大阪の鴨居商店の門を叩くところから始まります。頭を下げて職を求める政春に、鴨居欣次郎が突きつけたのは思いもよらない一本でした。前週までの故郷での挫折を乗り越え、夫婦そろって大阪で再起を図る、その第一歩が描かれます。

就職を願い出る政春と、差し出された一杯

故郷での挫折を経て、政春はエリーとともに大阪へ戻ってきます。ウイスティック社を辞めた身でありながら、それでもウイスキー作りを諦めきれない政春は、鴨居商店で働かせてほしいと申し出ます。言葉に詰まりながらも頭を下げる政春に、鴨居は黙って一本の瓶を差し出します。鴨居は新商品としてウイスキーと炭酸水を混ぜた飲み物を考えており、政春に味見をさせます。職を求めに来た相手の腕前を、商品で試そうという鴨居一流のやり方でした。政春にとっては、念願のウイスキー作りに近づく入口でもあります。挫折を経てなお頭を下げに来た政春の必死さと、それを商売の目で値踏みする鴨居の駆け引きが、静かに火花を散らします。

「ウイスキーをばかにしている」という叫び

鴨居が売り出そうとしていたのは「ウャッキー」と名づけた炭酸入りの新商品でした。本格的なウイスキー作りを夢見る政春にとって、その発想は受け入れがたいものです。「ウイスキーをばかにしている」と声を荒らげ、政春は鴨居商店を飛び出してしまいます。理想に妥協しない政春の頑固さが、就職の第一歩からつまずきを生む回でした。商人として売れる商品を作る鴨居と、職人として本物を追う政春。二人の価値観の隔たりが、この週を通じて繰り返し試されていきます。せっかくの就職話を自ら蹴ってしまう政春の不器用さに、はらはらさせられる立ち上がりです。第49回はこの衝突を起点に、週全体の駆け引きの幕を開けました。

「ウャッキー」は炭酸割りの先取りとも言える発想で、商売人の鴨居らしいアイデアだったようです。

第50回(11月25日・火)エリーが貿易商の「日本人に作れない」に憤慨する

第50回では、エリーが鴨居から通訳を頼まれ、思わぬ形でウイスキー作りの壁に直面します。同郷の人物との対面が、夫婦に新たな悔しさをもたらす回です。前回飛び出した政春に代わって、今度はエリーが鴨居商店との接点を持つ流れになります。

鴨居から託された通訳の役目

鴨居は商談のため、英語のできるエリーに通訳を依頼します。相手はスコットランドからやって来た貿易商で、エリーにとっては久しぶりに故郷の言葉を交わせる相手でした。政春のために何か役立てればという思いもあり、エリーはその場に臨みます。鴨居商店の仕事に夫婦が関わるきっかけが、ここで生まれます。第49回で政春が飛び出したばかりでありながら、鴨居がエリーを頼った点に、二人の縁がまだ切れていないことがにじみます。異国の地で言葉を武器にできるエリーの存在が、夫婦にとって大きな足がかりになっていきます。

「日本人にはウイスキーはつくれない」という一言

ところが貿易商の口から出たのは、「日本人にはウイスキーはつくれない」という冷ややかな言葉でした。スコットランドで本場の製法を学んだ政春の努力を知るエリーにとって、それは聞き捨てならない一言です。エリーは憤慨し、政春もまた強い悔しさを覚えます。本場の人間から技術を否定されたことで、かえって二人の「日本でウイスキーを作る」という思いは固まっていきます。挫折の連続のなかでも前を向く夫婦の姿が、この回の核でした。スコットランド人でありながら夫の側に立って怒るエリーの姿に、国を越えた絆の強さが表れています。本場の人に否定されるほど火がつくのが政春らしく、その悔しさが鴨居商店で働く覚悟へとつながっていきます。否定されればされるほど燃えるという政春らしさが、第50回でも貫かれていました。

第51回(11月26日・水)エリーが料亭の席を整えて鴨居をもてなそうとする

第51回は、こじれた政春と鴨居の関係を取り持とうとするエリーの奮闘が描かれます。夫を雇ってもらうため、エリーが動き出す回です。頑固な政春に代わって、エリーが日本のやり方で鴨居との橋渡しを試みる展開になります。

夫の就職のために動くエリー

鴨居商店を飛び出してしまった政春ですが、ウイスキー作りを続けるには鴨居の力が必要だと、エリー自身がよく分かっています。そこでエリーは、政春を雇ってもらうために自ら場を設けようと決意します。日本の流儀に倣い、料亭のお座敷を用意して鴨居をもてなそうと考えるのです。スコットランド育ちのエリーにとって、料亭でのもてなしという日本独特の作法は決してなじみのあるものではありません。それでも夫のためにと頭を切り替え、現地のやり方を取り入れようとするところに、エリーのひたむきさが表れます。異国の地で慣れない作法に挑むエリーの懸命さが、この回の見どころになっています。

異文化のなかで掴もうとする糸口

料亭でのもてなしという発想は、エリーが日本の商習慣を理解しようと努めてきた証でもあります。言葉も文化も異なる土地で、夫の夢のために頭を下げ、根回しに走るエリーの姿が丁寧に積み重ねられます。政春が頑なさで遠ざけた距離を、エリーが粘り強く縮めていく構図です。職人として一歩も引かない政春に対し、エリーは現実的に道を開こうとする。夫婦で役割を分け合いながら、難局を乗り越えようとする姿勢が際立ちます。前週までの挫折で一度は故郷に戻った夫婦が、こうして再び大阪で踏ん張ろうとする粘り強さも、この回の見どころと言えるでしょう。次回、ついに政春と鴨居が同じ席に着くことになり、週の山場へと物語が進んでいきます。第51回は、その対面をお膳立てするエリーの奮闘で静かに緊張を高めました。

第52回(11月27日・木)料亭で再会した政春と鴨居が大ゲンカで物別れになる

第52回は、エリーが整えた料亭の席で政春と鴨居がついに顔を合わせる、この週の山場です。期待された会合は、しかし思わぬ結末を迎えます。和解の糸口になるはずだった対面が、どう転ぶのかに視線が集まる回でした。

ようやく実現した対面

エリーの尽力で、政春と鴨居は高級料亭でようやく同じ席に着きます。一度は決裂した二人を、エリーが懸命に取り持った末の対面でした。穏やかに話が進めば、政春の就職にも道が開けるはずでした。エリーが用意したお座敷でのもてなしは、ようやくここで実を結ぶかに見えます。緊張感のなかで始まった会合に、エリーの願いが託されています。

再びの衝突、そして決裂

ところが二人は、あることで再び大ゲンカに発展してしまいます。職人として本物のウイスキーにこだわる政春と、まず売れる商品を作ろうとする鴨居。互いの信念がぶつかり合い、会合は物別れに終わります。エリーが整えた席は実らず、就職の話は再び暗礁に乗り上げます。価値観の根本でぶつかる二人だからこそ、簡単には手を結べない。その難しさを突きつける回でした。和解を期待していた視聴者ほど、この決裂に肩を落としたかもしれません。それでも、本気でぶつかれる相手だからこそ後に結びつくのだという伏線が、ここに張られています。これで終わりかと思わせる引きが、翌日への期待を高めます。

ぶつかり合うのは二人とも本気だからで、この大ゲンカがあるからこそ後の和解が効いてくるのだそうです。

第53回(11月28日・金)鴨居が政春の技術を知り、思いが動き出す

第53回では、物別れに終わったかに見えた二人の関係に、転機が訪れます。鴨居の側から政春への見方が変わっていく回です。決裂したはずの相手を、鴨居が改めて見直すきっかけが生まれます。

政春の評判が鴨居の耳に届く

本格的なウイスキー作りを志す鴨居は、それを担える技術者を探し続けていました。そんな鴨居のもとに、政春のウイスキーへの情熱と技術が、本場スコットランドでも知られていたという話が届きます。大ゲンカの相手が、実は得がたい人材だったと気づかされる展開です。スコットランドまで渡って製法を学んだ政春の経歴が、ここで初めて鴨居に正しく伝わります。政春の頑固さの裏にある、本物への執念が評価される構図になっています。

本気の作り手を求める鴨居の決断

商売の才覚に長けた鴨居ですが、本格ウイスキーという大事業には、確かな技術を持つ職人が欠かせません。政春こそその適任者だと鴨居の心が傾いていきます。ぶつかり合った二人が、互いの本気を認め合うことで歩み寄っていく。この回は、和解と就職決定へ向けた助走となりました。なお、寿屋(現在のサントリー)が竹鶴政孝を破格の年俸で迎え入れた史実が、このくだりの下敷きにあるとされています。鳥井信治郎が本場仕込みの竹鶴を見出したように、鴨居も政春の技術の確かさに賭けようとします。対立していた相手の価値をきちんと見抜ける点に、鴨居という人物の懐の深さが表れています。第53回は、衝突から信頼へと潮目が変わる重要な転換点でした。

史実でも鳥井信治郎が竹鶴の名声を聞いて迎えたとされ、ドラマの「技術が知られていた」描写と重なるようです。

第54回(11月29日・土)政春が鴨居商店への就職を決め、広島の実家へ報告に向かう

第54回は週の締めくくりとして、政春の就職が決まり、夫婦が新たな一歩を踏み出す回です。鴨居の本気に触れた政春が、ついに虎穴へと踏み込みます。週を通じて積み重ねられた攻防が、和解と就職という形で実を結ぶ大切な回でした。

秘密基地で語られたウイスキーへの本気

鴨居は政春を、ウイスキーの書物や樽が詰まった「秘密基地」へと招き入れます。そこで鴨居は、ウイスキー作りへの自らの思いを熱く語ります。商品としての「ウャッキー」の裏に、本物を作りたいという揺るがぬ志があると知った政春は、鴨居の本気をようやく受け止めます。「ウャッキー」のような商品で資金を作りながら、いずれ本格的なウイスキーを世に出すという鴨居の構想は、商売人としての現実と職人としての理想を両立させようとするものでした。表面の言動だけで相手を判断していた政春が、その奥にある覚悟に触れる場面です。価値観の違いを越えて、二人は同じ夢を見る同志になっていきます。

就職決定、そして広島の実家への報告

晴れて鴨居商店への就職が決まった政春は、エリーとともに広島の実家へ向かいます。代々酒造りを営む亀山家に、鴨居商店で本格的にウイスキー作りを始めると報告するためです。挫折を重ねた末にようやく掴んだ再出発の場を、家族に告げる場面が週の結びとなります。日本酒の蔵元に生まれた政春が、洋酒であるウイスキーの道へ進むことを実家に伝えるという展開には、新しい時代へ踏み出す決意が重ねられています。エリーを連れて実家へ向かう姿は、夫婦そろって次の一歩を踏み出す象徴でもあります。タイトル「虎穴に入らずんば虎子を得ず」が示す通り、危険を承知で大きな決断に踏み込んだ政春の姿で、第9週は幕を閉じました。次週以降、いよいよ鴨居商店での本格的なウイスキー作りが動き出していきます。

商売の鴨居と職人の政春、正反対の二人が手を組む瞬間で、ここから日本のウイスキー作りが動き出していくのですね。

『マッサン』第9週のネタバレまとめ

第9週「虎穴に入らずんば虎子を得ず」は、政春が鴨居商店に飛び込むまでの一週でした。鴨居の「ウャッキー」に激怒して飛び出した政春ですが、エリーは通訳や料亭のもてなしを通じて二人を引き合わせます。同郷の貿易商に「日本人にウイスキーは作れない」と言われた悔しさも、夫婦の決意を固めました。一度は大ゲンカで決裂したものの、政春の技術が本場で知られていたことを知った鴨居が歩み寄り、秘密基地でウイスキーへの本気を語ります。互いの志を認め合った政春は鴨居商店への就職を決意し、エリーとともに広島の実家へ報告に向かいました。鴨居商店のモデルは寿屋(現サントリー)で、政春が本格的なウイスキー作りに踏み出すこの就職が、後の日本ウイスキー史の大きな一歩となります。職人と商人、相反する二人が同じ夢に向かって手を結ぶ、日本のウイスキー作りの起点となる週です。

『マッサン』第9週──物語の読みどころ

第9週の読みどころは、政春と鴨居という正反対の二人がぶつかり合いながら結びつく過程にあります。本物のウイスキーにこだわる職人気質の政春と、まず売れる商品を世に出す商人の鴨居。この対立は単なる仲違いではなく、後の日本ウイスキー史を象徴する構図でもあります。鴨居欣次郎は寿屋(現サントリー)創業者・鳥井信治郎が、政春は竹鶴政孝がモデルとされ、史実でも鳥井が竹鶴を破格の待遇で迎えた経緯が知られています。竹鶴政孝はのちにニッカウヰスキーを創業し「日本のウイスキーの父」と呼ばれる人物で、その出発点が描かれた週とも言えます。妥協できない二人を結びつけたのがエリーの奔走であった点に、この夫婦の物語ならではの温度が宿っているように感じられます。本場スコットランド出身のヒロインが、日本でのウイスキー作りを誰よりも後押しするという構図も、本作ならではの魅力です。第9週は派手な事件こそ少ないものの、政春の頑固さ、エリーの機転、鴨居の懐の深さという三人の人物像が、衝突と和解を通じてくっきりと立ち上がる週でもあります。タイトルが告げる「虎穴」へ飛び込む覚悟こそ、この週の核と言えそうです。

対立から始まる師弟関係は朝ドラの王道ですが、モデルが日本ウイスキーの二大源流という史実の重みが効いていますね。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次