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『マッサン』第8週「絵に描いた餅」ネタバレあらすじ感想

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『マッサン』第8週のあらすじ(俯瞰)

『マッサン』第8週「絵に描いた餅」は、第43回から第48回まで、2014年11月17日(月)から22日(土)に放送された週6話です。住吉酒造を辞めた政春のもとに「父・政志が危篤」という電報が届きます。エリーを連れて広島の実家・亀山酒造へ駆けつけた政春ですが、それは息子夫婦を連れ戻すための母・早苗の策略でした。実家で政春は腰を痛めた父に代わり、蔵人の俊夫とともに日本酒の試験醸造に取り組みます。一方のエリーは嫁ではなく「女中」として亀山家に置かれ、早苗と姉・千加子から厳しい指導を受けます。久々の酒造りに手応えを感じた政春は、いっそ実家を継ごうかと心が揺らぎます。しかし両親は、ウイスキーの夢から逃げる態度を見抜いて大阪へ帰れと突き放します。父・政志が蔵で働かせた本当の狙いを語ったとき、政春の胸にウイスキー造りへの情熱がよみがえる――それが第8週の流れです。

第43回(11月17日・月)「危篤」の電報が早苗の策略だったと判明する

第8週「絵に描いた餅」の幕開けとなる第43回は、一通の電報から物語が大きく動き出す回です。住吉酒造を辞めた直後の政春に届いたのは「父・政志危篤」の知らせでした。

広島・亀山酒造へ駆けつける政春とエリー

電報を受け取った政春は、妻のエリーを伴って急ぎ広島の実家・亀山酒造へ向かいます。覚悟を決めて駆けつけた二人を待っていたのは、寝込んでいるはずの父の姿ではありませんでした。実は「危篤」は、政春が住吉酒造を辞めたと知った母・早苗が、息子を家に連れ戻すために打った芝居だったのです。仕事を捨ててまでウイスキーに突き進もうとする政春を、早苗はどうにか思いとどまらせたいと考えていました。

政春は蔵へ、エリーは「女中」として亀山家へ

父・政志は腰を痛めており、政春は蔵人の俊夫とともに日本酒造りを手伝うことになります。エリーは亀山家で家事をこなすことになりますが、その立場は嫁ではなく「女中」でした。早苗はエリーを正式な嫁として認めておらず、エリーは「半年でどれだけ成長したかを見てもらおう」と前向きに家事へ取り組みます。実家という逃げ場のない空間で、政春とエリーがそれぞれ試される一週間が始まります。

「危篤」の電報を芝居にしてしまう早苗の強引さに、当時も賛否の声があったそうです。それだけ息子を案じる母心だったのかもしれません。

第44回(11月18日・火)俊夫が「西洋かぶれに日本酒は無理」と政春に言い放つ

第44回は、政春が久々に蔵の仕事へ戻る一方で、職人の俊夫から手厳しい言葉を浴びる回です。実家の酒造りと、エリーへの風当たりが同時に描かれます。

試験醸造に挑む政春への辛辣な一言

政志に代わって試験醸造に臨もうとする政春に対し、蔵人の俊夫は「西洋かぶれの人間に日本酒造りは無理だ」と容赦なく言い放ちます。スコットランド帰りでウイスキーばかり追いかける政春を、俊夫は職人として認めていませんでした。それでも蔵で働く職人たちの活気に触れるうち、政春は酒造りそのものの面白さに少しずつ引き込まれていきます。日本酒づくりへの距離感が、この回でわずかに縮まります。

エリーへの「夢と結婚を諦めさせる」指導

亀山家のなかでは、早苗と姉・千加子がエリーに厳しく接します。二人の狙いは、エリーにウイスキーの夢と政春との結婚を諦めさせることにありました。慣れない日本の家事に取り組みながらも、エリーは弱音を見せません。異国から嫁いだエリーが、言葉や文化の壁の前で踏ん張る姿が、この回の見どころになっています。

第45回(11月19日・水)政春が「日本酒造りは楽しくない」と本音を漏らす

第45回は、表向き蔵の仕事に励む政春が本音を漏らし、エリーが黙々と亀山家のしきたりに向き合う回です。週のサブタイトル「絵に描いた餅」の意味が、じわりと立ち上がってきます。

愚痴をこぼす政春と、足袋を縫うエリー

蔵の仕事に身を入れているように見えて、政春は「日本酒造りは楽しくない」と愚痴をこぼします。心はやはりウイスキーに向いたままでした。一方のエリーは、慣れない手つきで足袋の縫い物に取り組みます。派手な見せ場はありませんが、それぞれが置かれた場所で踏ん張る静かな時間が積み重なっていきます。日々の家事こそ、エリーにとっての試験会場でした。

残り物の味噌汁を味見するエリーを千加子が目撃

早苗と千加子は、なおも政春を説得してウイスキーの夢を諦めさせようとしますが、政春はこれを拒みます。そんななか、千加子はエリーが残り物の味噌汁をそっと味見する姿を目撃します。亀山家の味を懸命に覚えようとするエリーの姿勢が、千加子の心を少しずつ動かしていきます。この小さな場面が、後の二人の歩み寄りへの伏線になっていきます。

残り物の味噌汁を味見するという地味な場面が、エリーと千加子の距離を縮める鍵になっていきます。台所の小さな描写を伏線にする作りが効いています。

第46回(11月20日・木)千加子が産気づき、エリーが亀山家の味噌汁を政春に飲ませる

第46回は、政春が蔵で壁にぶつかる一方、エリーが亀山家の味を手にする回です。終盤には千加子の出産という大きな出来事が動き出します。

俊夫の厳しい言葉に弱音を吐く政春

蔵の作業に弱音を吐く政春に対し、俊夫は「仕事もしていない人間に未来の酒がつくれるはずがない」と突き放します。ウイスキーという「未来の酒」を語りながら、目の前の日本酒造りから逃げている政春への痛烈な一言でした。理想ばかりで足元の仕事が伴わない――まさに「絵に描いた餅」を突かれた格好です。政春は返す言葉を失い、自分の甘さと向き合わされます。

味噌汁で政春を励ますエリー、そして千加子の産気づき

落ち込む政春を、エリーは持ち前の明るさで励まします。千加子に習った亀山家の味噌汁を作り、政春に飲ませて気持ちを立て直そうとします。異国から来たエリーが亀山家の味を再現したこの一杯は、家に少しずつ受け入れられていく証でもありました。そんな矢先、姉・千加子が産気づきます。亀山家は一気に出産の慌ただしさに包まれていきます。

第47回(11月21日・金)千加子が無事に出産し、赤ん坊を抱くエリーに政春が揺れる

第47回は、新しい命の誕生で亀山家が喜びに沸く回です。同時に、その光景が政春の胸に複雑な思いを呼び起こします。

無事な出産に沸く亀山家

千加子は無事に出産し、亀山家は新しい命の誕生に沸きます。出産を間近で支えたエリーは、生まれた赤ん坊を腕に抱きます。異国の嫁としてよそよそしく扱われていたエリーが、命の現場で家族に寄り添う姿は、亀山家の空気を確かに変えていきました。喜びに包まれた一日が、静かに描かれます。

赤ん坊を抱くエリーを見つめる政春の不安

赤ん坊を愛おしそうに抱くエリーの姿を見て、政春は不安を覚えます。いずれ自分たちにも子どもができたとき、安定した暮らしを与えられるのか――ウイスキーの夢を追う身としては答えを出しづらい問いでした。千加子は政春に、子どものことを考えるなら実家に帰って酒蔵を継ぐべきだと提案します。家族の幸せと自分の夢、その天秤の前で政春は立ち止まります。

赤ん坊を抱くエリーを見て政春が揺れる場面は、夢と家族の責任という本作の核を突いた名場面だと語られています。

第48回(11月22日・土)政志が蔵で働かせた真意を語り、政春の情熱がよみがえる

第8週「絵に描いた餅」を締めくくる第48回は、揺れた政春が再び自分の道を見つめ直す回です。父・政志の言葉が、物語を大きく前へ動かします。

実家を継ぐと告げる政春を両親が突き放す

子どもの将来を考えた政春は、両親に「実家へ帰って蔵を継ぐ」と告げます。しかし父・政志と母・早苗はこの申し出を受け付けず、大阪へ帰れと突き放します。安定を選ぼうとする政春の態度の裏に、ウイスキーの夢から逃げる弱さを両親は見抜いていました。せっかくの帰郷でしたが、実家は政春の居場所にはならなかったのです。

政志が明かした真意と、よみがえる情熱

その後、政志は蔵の仕事を政春に手伝わせた本当の狙いを語ります。日本酒造りの現場を通じて、息子に「酒づくりにかける覚悟」を思い出させようとしていたのでした。父の言葉を聞いた政春の胸に、ウイスキー造りへの情熱がふつふつとよみがえります。大阪へ戻る政春とエリーは、二人の未来について改めて語り合います。日本酒の蔵で揺れた心が、やはりウイスキーへと向き直る――そんな再出発で第8週は幕を閉じます。

突き放すようでいて、息子の覚悟を呼び覚ます政志の語りには、不器用な父の愛情がにじみます。前田吟さんの抑えた芝居が効いた回でした。

『マッサン』第8週のネタバレまとめ

『マッサン』第8週「絵に描いた餅」は、母・早苗の「危篤」電報の策略から始まり、政春が広島の実家・亀山酒造で日本酒の試験醸造に挑む一週間でした。エリーは「女中」として亀山家に置かれ、味噌汁づくりや家事を通じて少しずつ家族に近づきます。千加子の出産と、赤ん坊を抱くエリーの姿は、政春に家族の責任を意識させ、一度は実家を継ごうと心を揺らがせます。しかし両親はその迷いを「夢からの逃げ」と見抜き、父・政志が蔵で働かせた真意を語ったことで、政春のウイスキーへの情熱は再び燃え上がります。理想だけでは「絵に描いた餅」――その言葉を噛みしめた政春が、改めて自分の道を選び直す転換の週でした。

『マッサン』第8週──物語の読みどころ

第8週「絵に描いた餅」の核心は、週タイトルそのものにあると言えます。ウイスキーという「未来の酒」を語りながら、足元の仕事が伴わない政春は、まさに絵に描いた餅を追う状態でした。俊夫の「仕事もしていない人間に未来の酒がつくれるはずがない」という言葉と、父・政志が蔵で働かせた真意は、いずれも政春に「夢を現実にする覚悟」を問うものです。実家を継ぐという安定に流れかけた政春が、突き放されてはじめて本心に立ち返る構成は、この後のウイスキー造りへの長い道のりへの助走として効いています。一方でエリーが味噌汁や出産を通じて亀山家に受け入れられていく描写は、夫婦が異文化の壁を越えていく本作の主題を静かに支えています。日本酒の蔵を遠回りさせることで、かえってウイスキーへの覚悟を固めさせる――脚本の意図がはっきり見える週ではないかと感じます。

日本酒の蔵をあえて経由させて、ウイスキーへの覚悟を固めさせる回り道の構成が見事でした。「絵に描いた餅」という週タイトルが最後にぴたりと回収されます。
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